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新しいブログは「Design momiji」です。

ミヒャエル・トーネット

2009年7月10日金曜日

 ドイツのボッパルド生まれのミヒャエル・トーネットが1830年に積層材を用いた曲木技術の研究を始めて1842年に特許をとりましたが、普通厚みのある無垢材を曲げると、外周部分に限界以上の張力が働き、弾けてしまいます。でも外側に同じ長さの鉄帯を当て、両端を固定すると、外側はそれ以上伸びずに内側だけが圧縮されるため、弾けや亀裂がおこらないらしいのですが、この技術で無垢材を曲げ、作業効率をはるかに向上させたそうです。

中でも1859年につくった『No.14』は、ヨーロッパ各地で入手でき、曲げやすく安価で安定した供給ができるブナ材を使用しており、パーツ毎に分解、重ね合わせることもできるので、舟等に大量につめて輸送する事が可能になりました。そんなフォルムの単純さと生産性のよさでその後、70年間に5000万脚を売上げ、現在までに2億脚以上が製造されたといわれています。




クレセント
No.14/トーネット


椅子の四大潮流

2009年7月9日木曜日

 本などを読んでいると、どうやら椅子のデザインには4つの大きなルーツがあるらしい。最近、読んだ『美しい椅子―北欧4人の名匠のデザイン (エイ文庫)』から抜粋。


明代様式
国:中国
時代:1300年代~
中国で椅子座の生活が定着した時代である明代(1368~1644)であり、このころの椅子がルーツとなったことからこのように呼ばれている。シンプルな形とバランス良いプロポーションで木の特性を活かした組手技術が特徴


ウィンザー様式
国:イギリス
時代:1600年代~
広大な森林を持つイギリスのヨークシャー地方で農民が自ら使用するための椅子を周りの木を伐採して作っていたものがルーツである。
装飾は一切なく、丈夫で、無駄がない。部材ごとの分業生産体制で作られていたことから近代椅子作りの原点とも言える。


シェーカー様式
国:アメリカ
時代:1700年代
イギリスからアメリカに移住したシェーカー教徒が自給自足の共同体の中で生活のために作られた椅子がルーツとなる。分業体制で作られウィンザー様式との共通点も多い。


トーネット様式
国:オーストリア
時代:1800年代
アノニマスなデザインからスタートして、使用者の立場から発展していった他の様式とは異なり、一人の技術者ミヒャエル・トーネットによって開発された椅子。トーネットにより開発された「曲木」の技術が特徴である。

超・椅子大全

2009年7月7日火曜日

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 先週末に近所の本屋をブラブラしていると、建築関連のコーナーに何気なく置かれてあった。

こ、これはあのCASAの椅子関連情報が詰まったという特集版・・・

当然のことながらBUY NOWである。
内容はというと1200円という値段の割りに充実していて、結構な数の椅子が紹介されている。
私のような椅子初心者にはもってこいの一品!



本の最後の方に椅子のマニア度診断があって面白そうなので問題を解いてみると・・・

『エセ椅子マニア』でしたぁ(泣)

椅子に興味を持ったのは最近だし、仕方がないか。
でもショックだ。

美しい椅子

2009年7月3日金曜日

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 最近少し本を読みすぎじゃないかというくらい本を読んでいる。今読んでいるのがこの『美しい椅子―北欧4人の名匠のデザイン (エイ文庫)』です。

 お気に入りのハンス・J・ウェグナーを始め北欧の有名なデザイナー毎に椅子を説明してくれている。ほぼカタログ的なカンジなので読み物としてはどうかと思うが、私のしらない椅子なども紹介してくれていて面白い。

今日は入り込み過ぎて思わず電車を降り忘れて大遅刻をしてしまった。


内容は以下の四人について書いてある。
・ ハンス・J・ウェグナー
・ アルネ・ヤコブセン
・ ボーエ・モーエンセン
・ フィン・ユール

 思わぬところで好きな椅子ができた。ヤコブセンの『ドロップ・チェア』だ。ヤコブセンといえば『エッグ・チェア』が最も有名なのではないかと思う(完全な私見ですが)。いかにもモダンで奇抜な気がして余り好きでなかったが、この『ドロップ・チェア』を見て一気に好きになった。

 話は変わるが、クラフトマンシップ溢れるウェグナーが作った家具で余りクラフトっぽくない作品はどうやら、ウェグナーがヤコブセンの事務所に勤めている時にデザインした椅子らしい。基本的にはモーエンセンの影響かコーア・クリントの影響を多く受けているように思う。
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