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新しいブログは「Design momiji」です。

日本橋の『木屋』

2009年5月30日土曜日



 気を取り直して日本橋の『木屋』本店に行くことに。さすがにココなら置いてあるだろう。


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 あった。

 残念ながら曲線用のはなかったけど希望の木製の南京鉋が。
面倒だけど曲面用に自分加工する予定。 あとは使えるようになるだけだ。

アントニ・ガウディとサグラダ・ファミリア

2009年5月29日金曜日

 これまた今読んでいる『アール・ヌーボーの世界―モダン・アートの源泉 (中公文庫)』という本で、面白い記述があったので一言。

 1882年、教団の援助を受けずに寄附のみでバルセロナにサグラダ・ファミリア(聖家族)教会が建設されることになって最初はパウラ・ヴィラールによって設計されたけど、パウラ・ヴィラールは経験豊富なマントレルにその職を譲ろうとして、マルトレルは引き受けずアントニ・ガウディを指名したそうです。

ん?もしかしてあの概観はガウディの起案じゃないのか?

 ガウディはサグラダ・ファミリア教会の建築を1883年から没す1926年までのライフワークとするのですが、任された時点で三十一歳だったらしい。


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 今の私より3歳も若い時からこんなことをしていたのかぁ。

 「ヴィラールとマルトレルは教会の建築の困難と不可能を予想して断ったのではないか?」という話があるらしいのですが、もしかしたらガウディは押し付けられたのかもしれませんね。まだ完成していないわけですが、それでも代表作として歴史に名を残せたのですから本望でしょう。

 私も失敗しそうなシステム開発のプロジェクトをよく押し付けられますが、どんなに頑張っても歴史に名前が残ることがないので寂しい限りです。

エミール・ガレの作品

2009年5月28日木曜日

 今読んでいる『アール・ヌーボーの世界』という本で、面白い記述があったので一言。

 エミール・ガレは、アール・ヌーヴォーを代表するフランスのガラス工芸家として有名ですが、家具も作成しています。その中で『秋の小道』と名付けられた食器棚を1897年に作ったときに注文主に送った手紙の一節に以下のような記述があるそうです。

「木の表面はその自然の素のままに残した。パティナ(古色)もニスもなしで。鉋(かんな)をかけたり、やすりをかけたりもしなかった。」 「木はそのままで充分いける。ワックスやペーストは決して無限の保証ではない。それをしたにもかかわらず、その色を失う可能性がある。私は未来に、修理、修復をしようとする者につや消しの表面をそこなうことに反対して、警告の教えを彫っておいた。」

 とのことです。なるべく自然の状態で木を活かすという考え方は和風(私はそのように感じています)の木工芸品に通じるような気がします。日本の浮世絵や漆器などの影響があるのかもしれませんが、アール・ヌーボー自体は装飾芸術の傾向として捉えられている中、そのように素朴な作品あるということですね。

アール・ヌーボーの世界

2009年5月26日火曜日

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 最近、「アール・ヌーボーの世界―モダン・アートの源泉 (中公文庫)」(海野 弘 著)を読んで勉強中ですが、初心者が読むには難しすぎたようです。

 人(芸術家や建築家など)やその作品などを解説してくれているのですが、作品や様式の説明というよりむしろ、時代背景やその思想についての記述が多く哲学的見地にたった芸術様式の論文のような内容でした。 できれば読んだ感想などを書きたかったのですが、内容のほとんどを表面的に用語を理解する程度に留まってしまったので、内容をまとめ整理しながら読み直そうと思います。

飽くなきデザイン

2009年5月24日日曜日




 上の写真は私の愛車です。四年ぐらい前から乗ってます。趣味を探して色々試していた時に購入しました。ロードレーサータイプの自転車が格好良かったのでつい…

 そういえば、先日、美容室に髪を切りに行った時、何かの雑誌(たしか『Pen』だったと思う)に載っていた記事にあったのですが、自転車は随分前に基本的な形が決まっているとか。ハンドルの下からペダル、後輪、サドルの下までで構成されるひし形のダイヤモンドフレームはほぼ不変のもの。にも関わらず、競技用を問わずに常に新たなデザインが考えられれている。

 椅子にも同様の事が言えるのかな。椅子の形とは一般的に『四つ足で座面と背もたれがあるもの』だと思うがこの制限(?)の中でどのような形にするのかを家具デザイナーの人は考え続けるのでしょう。人間は制限が多いほど熱中出来るものなのかも知れない。可能であれば、私もそんな人の仲間になりたいものです。

fine Furniture for a lifetime

2009年5月21日木曜日

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 工房で教えてもらった本です。洋書ですが実用的な本です。特に家具の構造について詳しく書いているので非常に参考になります。

 部材表に加え、組み方のイラスト、作る過程が写真付きが載っているので英語を読めなくともある程度は理解出来ます。 椅子については載っていませんが、机、テーブル、ディスプレイラック、サイドボードなど10種類ぐらいの家具についてそれぞれの説明があるので作りたい家具に合わせて部分的に真似をすればある程度のそれっぽい家具作れるお気に入りの本です。

家具の様式や傾向を学ぶ

2009年5月20日水曜日

 私は、こんなブログを書いているので当然のごとく家具が好きです。家具も作っています。たまにではありますが知り合った人で家具に詳しい方もいます。大体の人は名作といわれる家具デザイナーの家具ですとか、中にはロココ様式やルイ15世様式などが好きというブルジョワな方もいます。家具は好きなのですが、『どんな家具が好き?」と聞かれて、答えられるほど知識もなければ自分の好みもわかっていません。良いなと思う家具でも全ての家具を同じ様式、同じタイプのものを揃えたいとも思わない。なんとなく格好良いなと思うくらいで。
 私の作りたい家具は当たり前にそこにあり、違和感を感じない素朴だけど粗悪に見えない、そんな家具を作りたいと思っています。かといってシンプル過ぎて特徴のないものをわざわざ作る気にもならない。

 ということで、いくつか美術・芸術の様式や傾向について勉強して少しは確固たる自分のスタイルのルーツを明らかにしたいと思います。先週末に購入した「アール・ヌーボーの世界―モダン・アートの源泉 (中公文庫)」「アール・デコの時代 (中公文庫)」という本があるので、これらを読みながら少しづつ自分の好みを整理していければ良いなと思います。

失敗している箇所とその原因

 家具を作り初めて4年目です。作った家具および家具と思しきものは全部で5個になりました。家具を作っている一人暮らしの人特有の悩みがあるのです。そうです。『作った家具の置き場所』がそろそろ問題になってきました。私は会社への通勤を考えて比較的都会な東京都渋谷区に住んでいますが、広い部屋など借りられるわけはなく、ワンルームマンションで細々と暮らしているわけです。お世辞にも広いとはいえない部屋は家具だらけになっており、もはや家具の倉庫と化しています。そこで、断腸の思いではありますが、私の愛着たっぷりの可愛い家具たちを引き取ってくれる里親を探して知り合いに声を掛けてみました。
 もちろん売り物になるような立派なものではなく、「下手な家具ですよ」と言うと「どのへんが?」と聞かれるわけで、写真などを撮り失敗している箇所を解説しようと思っていたのですが、これがまた酷い有様です。

上の画像がそれですが、

①天板のワックスが酸性雨によって斑になっている。
 - 運搬時に雨が降っていたのです、ワックスを塗り直せばもしかしたら多少は
  直るかもしれませんが。
②天板の接合部に隙間があります。
 - 天板は4枚の板を張り合わせているのですが、手押しカンナが苦手な頃で
  板の接合面を直角にできていないため、張り合わせた際に天板が反ってしまった。
③扉が正しく閉まらない。
 - 設計どおりに部材を作ったのですが、組み接ぎが甘いため設計より扉を
  はめる枠のサイズが大きくなってしまった。
 - こちらも手押しカンナが苦手な影響で、部材の反りをキチンと修正していなかった。
④その他、各種接合箇所に隙間(0.5mm~1.5mm)がある。

とまぁ、酷いものです。
こんなものをタダとはいえ人に渡して良いものか悩んでいます。もちろん本職の人であれば有り得ないと言うことでしょう。

・・・とりあえずは説明をしようと思います。

スウェーデンで家具職人になる!

2009年5月19日火曜日

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 著者は須藤 生(ストウ イクル)さん。通勤中に読んでいた本。
先ほど読み終わったので、感想を一言。
 内容的にはスウェーデンの職人資格を取得するまでの過程を分かり易く書いてくれている。読みやすいので、あっという間に読み終えてしまいました。
 なんとなくヨーロッパは日本と違って職人が保護されている、もしくは地位が高く評価されているように感じました。日本の家具職人の平均年収は300万程度だと聞くし、家具作りだけして生活できているは100人足らずだとか。そんな中、家具職人を目指して海外留学している著者の人は凄い。正確には羨ましいと思いました。海外で生まれ、親もオルガン職人の資格(マエストロ)を持っているとか、いないとか。ヨーロッパで生活する基盤が整い易い環境に生まれたからこそできることなのでしょう。
 愚痴っぽくなりましたが、参考になったし、大変面白い本でした。

名作椅子大全

2009年5月18日月曜日

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 著者は織田憲嗣さん。私の記憶が正しければ美術大学の教授で椅子のコレクターだったと思います。この本に載っている椅子は8233脚。名作椅子と呼ばれるものは殆ど網羅されているのではないでしょうか。

 椅子のデザインを考えていた時に似たような形の構造を調べるのに参考にしています。ハンス・J・ウェグナーなど有名な椅子のデザイナーは結構知っていましたが、あのアントニ・ガウディも椅子のデザインをしていたのだと、この本で知りました。(有名な建築家はたいてい家具もデザインするものなのでしょうか?)
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